2027年に東京・品川―名古屋間で開業予定のリニア中央新幹線の建設に伴い、大井川の水量減少が懸念されている問題で、川勝・静岡県知事は10日の定例記者会見で、「JR東海は、減る分の水を全量戻すと明言していない。リニアは県にメリットがなく、JR東海への協力は難しい。厳重に抗議する」と述べ、JR東海の姿勢を強く批判した。

リニアのトンネル建設を巡っては、大井川の水量が毎秒で約2トン減ることが懸念されている。JR東海は導水路トンネルを掘って減少量を毎秒0・7トンに抑える方針だが、残りは必要に応じてポンプでくみ上げ、大井川に戻すとの姿勢だ。県や利水者らは全量を戻すように求めており、両者の隔たりは埋まっていない。

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