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インドネシアの首都ジャカルタの知事に、多数派のイスラム教徒のアニス氏が就任し、キリスト教徒の前の知事の時代に深まった、宗教間のあつれきを乗り越え、融和を図ることができるのか注目されています。

インドネシアでは、首都ジャカルタの新しい知事にイスラム教徒で前の教育文化相のアニス氏が16日、就任し、ジョコ大統領らが出席した式典を経て、5年の任期を正式にスタートさせました。

インドネシアでは去年9月、キリスト教徒で中国系のバスキ前ジャカルタ知事がイスラム教を侮辱する演説を行ったとして、多数派のイスラム教徒の反発を招き、大規模な抗議デモが起きるなど、イスラム教とキリスト教のあいだであつれきが深まりました。

ことし4月にかけて行われたジャカルタの知事選挙では、アニス氏がイスラム教の団体の支持を得て当選し、敗れたバスキ前知事はその後、宗教を冒とくした罪で実刑判決を受けて収監されました。

インドネシアの地元メディアは「アニス氏は、ジャカルタの人たちの団結をはかるべきだ」と伝えていて、アニス新知事は式典のあと「すべてのジャカルタの住民のために働きたい」と抱負を述べました。

ただ、宗教間のあつれきがさらに深まれば、社会が不安定化し、日本など海外から進出している企業の活動にも影響を与えかねないだけに、アニス氏があつれきを乗り越え、融和を図れるのか注目されています。

10月16日 22時16分

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