http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171017/k10011180531000.html

520人が犠牲になった日航ジャンボ機墜落事故で息子を亡くした女性が、
事故を知らない子どもたちに向けて紙芝居を作成し、前橋市の保育所で
初めて披露しました。

紙芝居を作成したのは、昭和60年の日航ジャンボ機墜落事故で、
当時9歳の次男、健くんを亡くした東京・大田区の美谷島邦子さんです。

事故を知らない子どもたちにも命の重みを知ってもらおうと、
前橋市の保育所で、40人余りの子どもたちを前に初めて披露しました。

紙芝居は、事故の3年後に美谷島さんが出版した絵本が基になっていて、
事故のあと両親は健くんが生きていると信じて墜落現場の山に登ったこと
などが描かれ、二度と事故がないようにという祈りで締めくくられています。

子どもたちは真剣な表情で聞き入り「どうして飛行機が墜落したんですか」
などと質問していました。6歳の男の子は、「事故のことは知らなかったけれど、
たくさんの人が亡くなったと聞いて悲しいと思いました」と話していました。

美谷島さんは「命が失われる悲しみを子どもに伝えるのは難しいと思って
いましたが、真剣な表情を見て、安全について意識を共有する大切さを
感じました。今回を出発点にして、さらに広げていきたい」と話していました。