◆東電・福島第1、3号機に使用済み燃料搬出装置 18年度開始

東京電力は12日、福島第1原発3号機の使用済み燃料プールから核燃料を取り出すため、原子炉建屋上部で燃料取扱機の設置を始めた。
取扱機は重さ72トンで、大型クレーン2機を使ってプールがある地上36メートルの建屋上部までつり上げた。
東電は2018年度半ばに取り出しを始める方針。

3号機のプールには、未使用を含め566体の核燃料が保管されている。
取り出し作業では強い放射線を遮るため、水が入ったプール内で取扱機を使って核燃料を頑丈な容器に移し密封。
建屋上部に設置したクレーンで容器を地上に降ろし、原子炉から離れた別のプールに運んで保管する。

3号機の原子炉建屋は、11年3月の水素爆発で大破した。
東電は上部のがれきなどを撤去。
装置を風雨から守り、放射性物質の飛散を防ぐかまぼこ型のカバーの設置を今年7月末から進めている。
今月20日には核燃料を地上に降ろすクレーンをつり上げる計画だ。

■ 写真
東京電力福島第1原発3号機の原子炉建屋上部へ設置が進む燃料取扱機
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原子炉建屋上部へつり上げられる燃料取扱機
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日刊工業新聞 2017/11/13 18:00
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00450594?twinews=20171113