http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171122/k10011232281000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_034

11月22日 18時28分

熊本市の市議会に、生後7か月の子どもを連れた女性議員が出席しようとしたところ、ほかの議員から退席を求める声があがりました。対応を協議した結果、女性議員は友人に子どもを預けて出席することになり、本会議は40分遅れて開会しました。議員は子連れでは議会に参加できないの?そもそも議場に小さな子どもは入れないの?海外ではどうなっているの?議場についての論争を取材しました。(ネットワーク報道部)

生後7か月の子どもと一緒に

22日に開会した熊本市の定例市議会。本会議の開会前、緒方夕佳議員(42)が、生後7か月の長男と一緒に出席しようとしたところ、ほかの議員から退席を求める声があがりました。

熊本市議会の規則では本会議中はいかなる理由があっても議員以外は議場に入ることができないとされています。


そこで、議長や議会運営委員会の委員などを交え、話し合いが行われましたが、緒方議員は結局、長男を友人に預けて出席し、市議会は40分遅れで開会しました。

緒方議員は本会議のあと、「子育て世代の代表として、子どもと一緒に議会に参加して発言できる仕組みを整えるよう、主張したかった。子育て中の女性が活躍できるような市議会になってほしい」と話しました。

問題の可視化は評価 周りへの配慮求める声も

このニュースが伝えられると、ネット上では関心が集まり、さまざまな意見が投稿されました。

「事前に申し出てもダメに決まっているし問題を可視化したのは良かったと思います」、「議会中に赤ちゃんが泣こうがほほえましく見守って協力すべきじゃないの?子育ては社会全体ですることでしょ?」と女性議員の行動を支持する意見。

一方、「一般企業の会議に突然赤ちゃんが来たら誰でもびっくりしますね。市議会はアリって思ったのか」とか「発想はいいと思うけどダメもとでも許可はとろう。職場に赤ちゃん連れてくるって事は周りに配慮しなきゃいけないのに」など、問題提起には理解を示しつつも、事前の調整をしなかったのは周囲への配慮が足りないという意見も。

さらに「女性が働きやすい環境、子育てしやすい環境を作る、これが求められていること。ならば議会が率先して取り組むべき」とこれをきっかけとして、議論を求める投稿もありました。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171122/K10011232281_1711221657_1711221700_01_02.jpg
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議会開催中 女性議員の赤ちゃん(生後3か月)をあやす議長
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福岡市議会の親子用傍聴席 奥にはベビーベッドや授乳スペースも
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