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Google は新技術やアイデアが正式なサービスや製品となる前に、研究者やエンジニア自身が手早く実装して実験的に一般公開し、広くフィードバックを募る〇〇エクスペリメントを以前から実施してきました。

こうした実験からはブレ補正+ミニ動画生成アプリ Motion Stills など、単体アプリに育ったり他アプリの機能に取り込まれたり、Android や Chrome OSの一部なったものもあります。

今回 Google Research の名義でリリースされた3種類は、アプリ+実験の造語で Appsperiments と称するシリーズの第一弾。いずれも実験的な新技術を導入しつつ、単機能でさっと使えるシンプルさが特徴です。

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■Storyboard (Androidのみ)
Storyboard は動画を1ページの漫画に変換するアプリ。画像認識技術で人物や動きを把握して、動画からいい感じに意味ありげな瞬間を切り出し並べて、モノクロやカラーのイラスト風スタイル6種類のどれかを適用します。

どの処理もデバイス上だけで完結していること、下スワイプで離すと即座に別パターンを生成するのが特徴です。

元の動画にちゃんと起承転結や展開があっても、そこまで高度に読み取って各コマを選んでいるわけではないため、完成した画像で読み取れるかは運しだい。漫画というより、漫画風のコラージュ画像といったほうが良いかもしれません。

しかし逆に、なんでもない動画でも適当に切り出してコマを割って並べてくれるため、コマを追うことで見る側が勝手に物語を読み取れそうになるのが面白いところです。

Storyboard (Google Play)
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■Selfissimo! (iOS / Android)
Selfissimo! は自撮りポートレートを連続で自動撮影してくれるアプリ。

スタートを押してカメラの前でポーズを決めると、動きを止めたところで自動的に撮影を続けてくれるます。さらに、カメラマンのポートレート撮影のように「最高だね!」的な合いの手を表示するおまけ付き。

スマホカメラは手持ちでもスタンドや三脚で固定しても使えます。撮影後はコンタクトシート風一覧表示になり、それぞれをタップして個別保存したり、一覧を一枚の画像としても保存・共有が可能。

もし公開が憚られるショットが撮れてしまったときは、タップで個別表示して削除すれば一覧から消せます。アプリ内で連続撮影した動画は自動でカメラロールに保存されないため、撮影後に手動で保存せず終了すると全部消えるので注意。

■Scrubbies (iOS)
最後の Scrubbies は、DJがスクラッチするような可変速逆回し動画をスワイプ操作で作るアプリ。

使い方は、起動したら通常のカメラアプリのように撮影ボタンのタップで撮影開始、撮ったら一本指で上下または左右にスワイプすると再生速度と方向をプレビュー、二本指でスワイプすると本番で保存。

ただまっすぐ指を滑らせれば等速で順再生、途中で急に戻せば高速逆回し、といった風に、覆水が盆に返ったり粉々の破片がもとの形に戻ったり壊れたりの動画をサッと作れます。それだけ。

ローカルのデバイス上だけで注目シーンを認識して撮影するカメラといえば、Google はスマホアプリではなく単体カメラ機器の Google Clips も発表しています。こちらはハードウェアですが、デバイスペリメントとでも呼べそうな実験感です。

配信12月12日
engadget
http://japanese.engadget.com/2017/12/12/google-ai/