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12月16日 5時13分
国連で北朝鮮の人権状況の調査を担当する特別報告者が、15日夜、拉致被害者の家族と面会し、問題の早期解決に向け引き続き協力していく考えを示しました。
去年8月に就任した、北朝鮮の人権状況の調査を担当する国連のキンタナ特別報告者は、来年3月に開かれる人権理事会での報告に向けた情報収集のため日本を訪れています。

15日夜、東京で拉致被害者の家族と面会したキンタナ氏は「長年、被害者の帰国に向けて尽力されてきた皆さんとの面会は力になります。これまでの経験を私と共有していただき、解決に向けて努力したい」と述べました。

これに対し、拉致被害者の家族会代表で田口八重子さんの兄の飯塚繁雄さん(79)は「拉致問題は日本政府が主体的に取り組まなければならない問題ですが、国際的な世論の高まりも必要です。拉致の残酷な実態を聞いてもらい、被害者が早く、確実に、帰国できるようにしていただきたい」と求めました。

面会はこのあと非公開で行われ、高齢となった拉致被害者の家族が相次いで亡くなっている現状などについても話が出たということです。

面会のあと、飯塚さんは「今も助けを待つ被害者がいるんだということを伝えた。来年の人権理事会への報告がきちんと生かされるよう、具体的に進めてほしい」と話しました。