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 政府が次々と発表する最新鋭の防衛装備の導入。その背景には、米国が描く新たな防空構想「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」がある。切迫する北朝鮮の脅威への対処が名目だが、ミサイル開発を進化させる中国が念頭にある。「脅威」を背景に構想実現に走る日本だが、費用や効果、法的問題など課題は多い。(相原亮、編集委員・佐藤武嗣)

 「イージス・アショアを最速で導入していきたい。補正予算案から(経費の計上を)お願いした」

 小野寺五典防衛相は8日、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」に関し、予定していた来年度予算案から前倒しして今年度補正予算案に関連経費20億円超を盛り込み、米側との契約を急ぐ考えを記者団に示した。19日に導入を閣議決定する。

 イージス・アショアはIAMD構想を実現する一要素だ。次期迎撃ミサイルSM6を導入すれば、低空で複雑な動きをするため飛行経路を捕捉しにくい巡航ミサイルにも対応できる。政府は来年度、SM6を試験用として購入し、19年度以降に正式導入する方針だ。

 IAMD構想に詳しい米戦略国…

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