(CNN) 街の至る所で流れるクリスマスの音楽を聴かされ続けると、心が浮き立つどころか不快な気分になる――。実はそんな人は少なくない。

消費者情報誌「コンシューマー・ リポーツ」が2011年に実施した調査では、米国人のほぼ25%がクリスマスシーズンの音楽を嫌っていることが分かった。これは「特定の親類に会うこと」に次いで2番目の多さだった。

不快なバックグラウンド音楽の一掃を目標に掲げる「サウンドトラック・ユア・ブランド」(音楽配信サービスのスポティファイが支援)が米英の2000人を対象として今年秋に実施した調査でも、米国の買い物客の17%、英国では25%が、クリスマス音楽を「積極的に」嫌いと答えた。

クリスマス音楽が嫌われる一因となっているのが、過剰な氾濫(はんらん)だ。クリスマス音楽や装飾が始まる時期は年々早まり、ハロウィーンに近付いている。つまり、クリスマスプレゼントのことを考え始めるずっと前から、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」を長期間聴かされ続けることになる。

どんなものであれ、度が過ぎればイライラの種になり、ストレスを生じさせることもある。ホリデー気分が台無しになるのも無理はない。

特にこれは、仕事場で1日中、無限ループのように繰り返しクリスマス音楽を聴かされ続ける小売店の店員に当てはまる。サウンドトラック・ユア・ブランドの調査では、店員6人中1人の割合で、クリスマス音楽の繰り返しが「心の健康」に悪影響を及ぼすと回答。クリスマス気分がそがれるという回答は25%に上った。

それでも米国人の約75%はクリスマス音楽を楽しんでいる。調査会社ニールセンの2017年の調査によれば、クリスマス音楽のファンを自称するのは1980〜90年代ごろに生まれたミレニアル世代が36%と最も多く、次いで60〜70年代生まれのジェネレーションX世代が31%、第2次世界大戦後に生まれたベビーブーマー世代は25%だった。


CNN 2017.12.18 Mon posted at 18:27 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35112118.html