http://www.sankei.com/smp/life/news/171225/lif1712250016-s1.html

 冬の早朝、川崎市中原区の武蔵小杉駅周辺では夜も明けきらないうちから、スーツを着た会社員たちの慌ただしく歩く姿が見かけられた。見上げると、林立する高層マンションが朝日を浴びて銀色に輝いている。日が高くなるにつれ、高層マンションは住人を吐きだし始める。向かうのはJR・東急線の武蔵小杉駅。通勤時間帯の午前7時を回るころには、人の波がうねりのように押し寄せる。

 JRの新南口はマンション群に近く、人の流れが特に著しい。改札は人をさばききれず、入場待ちの列がどんどん伸びていく。ピークは午前8時前後。行列は50〜60メートルに達し、駅舎を飛び出してマンションの出入り口付近にまで及ぶ。武蔵小杉駅周辺で日々繰り返されている光景だ。

 加速する再開発

 人口増を背景に川崎市はいま、ダイナミックに変貌を遂げている。川崎駅(川崎・幸)、登戸駅(多摩)、鷺沼駅(宮前)周辺など各区で再開発が進む中、武蔵小杉エリアは、市の発展をうらなう開発の先行例として注目されている。同エリアは多摩川や等々力緑地などの自然の魅力と、都心や横浜へのアクセスの良さから、人口流入が続いている。その受け皿になっているのが高層マンション群だ。

 市によると、同エリアには高さ100〜200メートルのいわゆる「超高層マンション」が9棟ある(12月現在)。1棟あたりの戸数は500〜600程度。市は1戸3人の計算で1500〜1800人が生活していると見積もる。9棟には合計で、少なくとも万単位の人が住んでいるのだ。

 超高層マンションは平成37年度末までにさらに6棟が新設されるという。単純計算でもあと1万人程度の増加が見込まれる。

 一方で武蔵小杉は、人口増による弊害や災害対策など、現在、市全体の抱える問題の数々が集約されているエリアでもある。改札待ちの行列やホーム上の大混雑もその一つだ。鉄道利用者や周辺住民から不満の声が漏れ、市や鉄道会社は対応に追われている。

 人口過密は大災害時の不安もかきたてる。超高層マンションの膨大な数の住人が、災害時、一斉に避難を始めたとき、果たして安全が確保されるのか。住民の不安・不満は尽きない。

 市政運営難しく

 川崎市は今年、4月に人口150万人を突破した。10月には市長選が行われ、市にとって大きな“転換点”となる年だった。

 福田紀彦市長は再選後、産経新聞のインタビューで市政に対する自信の表情を見せた。市民の信任や人口増の追い風を受け、任期をそつなくこなす考えだ。ただ、市長自らも認めるように、今後、市を待ち受ける課題の解決はそうたやすくはない。特に高齢化とインフラの老朽化、財政逼(ひっ)迫(ぱく)は切実な問題となっている。

 市の統計では、65歳以上の高齢単身者数は2年に約1万1千人。それが27年は約5万8千人と、25年間で5倍以上に膨れあがった。今後もさらに増えていく見込みだ。

 人口増がピークとなる42年は158・7万人中、65歳以上が37・5万人(約24%)になると予想している。その後も比率は高まり、72年には人口142・5万人中50・4万人(約35%)となる。3人に1人以上が65歳以上という「超高齢化社会」を迎えるのだ。

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朝の改札
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武蔵小杉駅周辺
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★1)12/25(月) 07:50:27.04
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