三重県警 最高裁判断後も令状なしでGPS端末取り付け捜査
12月26日 18時59分 NHKニュース
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三重県警察本部の43歳の警部補が、窃盗事件の容疑者の車に令状を取らずにGPS端末を取り付けていたことがわかりました。取り付けた時期は「令状なしの使用は違法」と、最高裁判所がことし3月に判断を示した後で、三重県警は不適正な捜査で遺憾だとしています。

三重県警察本部によりますと、捜査3課の43歳の男性警部補はことし4月、裁判所の令状を取らずに高級車を狙った窃盗事件の捜査対象になっていた容疑者の乗用車に四日市市内でGPS端末2つを取り付けたということです。

容疑者は今月、三重県警とは別の警察に逮捕されましたが、逮捕される前にGPS端末に気付いて取り外したということです。GPS端末を使った捜査をめぐっては、ことし3月に最高裁判所が令状なしでの使用は違法だという判断を示し、警察庁もGPS端末を使った捜査は控えるよう指示していました。

警察によりますと、警部補は「最高裁の判決は知っていたが、早く容疑者を検挙したくて自分の判断で取り付けた」と話しているということです。

三重県警察本部刑事部の杉本幸孝首席参事官は「不適正な捜査が行われたことは誠に遺憾で同様の事案を根絶していきたい」と話しています。