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13日に行われた大学入試センター試験「地理B」で出題された、人気アニメ「ムーミン」の舞台を
フィンランドとみなすことを疑問視する指摘があがっている件で、大阪大学大学院言語文化研究科
スウェーデン語研究室は、同じ問題で選択肢として示されたアニメ「小さなバイキング ビッケ」に関しても
「ビッケと愉快な仲間たちが住んでいるフラーケ村がノルウェーだとは明示されていません」との見解を公開した。

センター試験では、北欧3カ国に関する出題の中で「ノルウェーとフィンランドを舞台にしたアニメーション」として
「ムーミン」と「小さなバイキング ビッケ」を選択肢として挙げ、フィンランドに関するアニメーションを選ぶよう求めている。

試験後に「ムーミン」はフィンランド人作家のトーベ・ヤーンソンの作品だが、舞台の「ムーミン谷」の所在については
明確でないとの指摘も。大阪大学大学院言語文化研究科スウェーデン語研究室も、公開した見解の中で、
「ムーミン」に関して「スウェーデン語研究室に属する教員が現時点で原作(ただし現時点では全9作すべての
スウェーデン語原典を確認できてはおりません)やトーベ・ヤーンソン関連の評論・資料などから確認できている限りで、
『ムーミン谷』は架空の場所であり、フィンランドが舞台だと明示されておりません」としている。

一方で、「小さなバイキング ビッケ」に関しては、こちらは作者がノルウェーではなくスウェーデン生まれの
ルーネル・ヨンソンであることが、アニメの公式HPでも紹介されている。

同研究室は「スウェーデン人作家のルーネル・ヨンソンがスウェーデン語で記した『小さなバイキング』の舞台もまた、
『ノルウェーとスウェーデンの海岸にはかつてバイキングと呼ばれる海賊たちが活躍していた』とあるだけで、
ビッケと愉快な仲間たちが住んでいるフラーケ村がノルウェーだとは明示されていません」としている。