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1月22日 2時14分
ドイツ第2党の社会民主党は21日、臨時党大会を開き、メルケル首相が率いる第1党のキリスト教民主・社会同盟との間で、連立政権の発足に向けて詰めの交渉に入ることを賛成多数で決めました。

ドイツでは去年9月に行われた選挙のあと、メルケル首相が4期目の政権発足を目指して行っていた連立交渉が難航していて、第2党で中道左派の社会民主党の対応が焦点となっていました。

こうした中、社会民主党は21日、西部ボンで臨時の党大会を開き、第1党のキリスト教民主・社会同盟との間で連立政権の発足に向けて詰めの交渉に入るかどうか議論しました。

このなかでシュルツ党首は、これまでの協議でヨーロッパ政策や教育への投資などで大筋で合意に達したことを挙げ、「交渉の結果、われわれは多くを勝ちとった」と強調し、党の公約を実現するためにも連立政権の発足に向けて交渉に入るべきだと訴えました。

これに対し、党の青年部を中心に「メルケル首相の党とはすでに共通点がなくなった」などと反対する意見が相次ぎましたが、採決の結果、連立に賛成が362票で、反対の279票を抑え、キリスト教民主・社会同盟との間で詰めの交渉に入ることを賛成多数で決めました。

これを受けて、両党は22日にも、新しい政権の基本方針を示す連立協定書の作成に向けて協議を始める予定です。

ただ、社会民主党は連立政権に入るかどうかを最終的にすべての党員を対象にした投票で判断する方針で、メルケル首相の4期目の政権の発足は、順調に進んでも3月になる見通しです。