http://www.sankei.com/smp/life/news/180124/lif1801240046-s1.html

 美肌クリームとしての使用に公的医療保険を使う不適切な例が指摘されている「ヒルドイド」などの医療用保湿剤について、厚生労働省は24日、処方の上限などの制限は見送る方針を決めた。厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)が4月の診療報酬改定に向けて議論してきたが、診療報酬の審査支払機関に審査の強化を求める対応にとどめた。

医療用保湿剤をめぐっては、50グラム1185円が最大3割(約360円)の自己負担で済むため、アトピーなどの患者でないのに美容用に大量に処方を受ける実態が問題となっていた。

 健康保険組合連合会は、医療費の無駄遣いにつながるとして、「保険適用外とすべきだ」と提言。これに対し、抗がん剤による皮膚の乾燥を治すために使っているがん患者団体などが、治療の妨げになりかねないと反対していた。