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1月29日 6時52分
トルコ軍は、隣国シリアのクルド人勢力に対する軍事作戦によって、この1週間余りで戦闘員550人以上を殺害したと明らかにしましたが、クルド側の激しい反撃を受けて作戦は長期化する見通しが強まっています。

トルコ軍は28日、テロ組織だと見なすシリアのクルド人勢力に対して今月20日から進めている軍事作戦で、これまでに戦闘員557人を殺害したと発表しました。

トルコのエルドアン大統領は与党の集会で行った演説で、「われわれは人々の安全が脅かされたときは容赦しない」と述べ、トルコと接するシリアの国境地帯の全域からクルド人勢力を排除するまで作戦を続ける考えを強調しました。

しかし、トルコ軍が現在、作戦を展開しているシリア北西部の地域は、山がちで複雑な地形であるうえ、クルド側の砲撃などによる激しい反撃を受け、作戦は長期化する見通しが強まっています。

内戦の情報を集めているシリア人権監視団によりますと、一連の戦闘に巻き込まれて28日までに17人の子どもを含む少なくとも51人の市民が死亡したということで、欧米各国や国連などからは、作戦が長期化することで市民の犠牲がさらに増えないか懸念の声が上がっています。