https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180214-00092000-rccv-l34
※リンク先に動画あり

義肢装具士(ぎしそうぐし)を目指す東広島市の学生が、前脚を失ったイヌのために、試行錯誤を重ねながら
専用の義足を開発しました。

神石高原町にある施設で暮らしているロンドは、おととし、イノシシ用のわなにかかって負傷し、手術で右の前脚を切断しました。
左の前脚も指を切断し、残された脚に義足を着けて生活しています。

そのロンドのために新しい義足を開発したのが、広島国際大学の4年生で義肢装具士を目指している藤田 宗一郎さんです。
去年7月、ロンドと出会った藤田さんは、着けていた義足が古くなっていたため、新しい義足の開発を始めました。

藤田 宗一郎さん)
「卒業研究でイヌに義足を作りたいというのがあったが、使っていた義足が古くなってきたという話をいただいて、
自分で作り替えという形だが、新しい義足をあげようと思った」

その後もロンドのもとを訪ね試行錯誤を重ねた藤田さん。
14日は完成した義足を早速、着けてもらいました。
新しい義足は重さが56グラムでこれまでの半分以下です。

始めは慣れないのと雪のためか座ったままでしたが、
しばらくすると走り始める様子も見られました。
藤田さんはうまく歩けるようになれば義足を無償で提供するそうです。

藤田さん)
「人間用は普段作っているが、動物用を作っている人はほとんどいないので、自分が1人目になる気持ちで」

今月下旬、義肢装具士の国家試験を控えた藤田さんは、将来的には全国的にも珍しい動物専門の義肢装具士を目指しています。

藤田さん)
「少しでも、こういう障害のある動物に対して、生きられる可能性を広げてあげられるようになればいいと思う」

ロンドのような動物が自由に走り回れるよう、夢に向かって挑戦が続きます。