【ミュンヘン=深尾幸生】独ミュンヘンの検察当局は20日、排ガス不正に関連して独BMWの本社を捜索したと発表した。試験時だけ排ガス中の有害物質を少なくする不正ソフトウエアを搭載していた疑い。BMWが排ガス不正で捜索を受けるのは初めて。BMWは「ソフトは誤って搭載された。関係機関と協力して適切に対応する」としている。

 約100人の捜査員がミュンヘンの本社とオーストリアの拠点を捜索した。BMWは2月、2012〜17年に生産されたディーゼル車のうち合計1万1400台で不正なソフトが搭載されたことを明らかにしていた。高級車「5シリーズ」や「7シリーズ」などの一部が対象だ。

 BMWによると、販売店での整備時にインストールされるソフトに異なる仕様のためのプログラムが誤って組み込まれたという。

 BMWに家宅捜索が入ったことで独フォルクスワーゲン(VW)グループと独ダイムラーに続き、独大手3社すべてが排ガス不正に関連して捜査を受けていることになる。

2018/3/21 1:21
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2840342021032018000000/