看護師ら6割「始業前から勤務」 手当請求は1割
毎日新聞2018年3月24日 東京夕刊
https://mainichi.jp/articles/20180324/dde/041/040/032000c

 病院で勤務する看護師や医師ら約1万1000人から回答を得た日本医療労働組合連合会(医労連)の実態調査で、半数を超える57%が始業時間前から勤務を始め、始業前の残業代を全額請求しているのは全体の1割にとどまっていることが分かった。医労連の担当者は「始業前の業務も労働時間で『残業手当を払うのは当たり前』との認識を広げることが必要だ」としている。

 調査結果によると、始業時間前から働いたと答えた人を職種別にみると、看護職では69%、リハビリ技師は59%、医師は54%に上った。年代別では「24歳以下」と「25〜29歳」でそれぞれ6割を超え、若い世代で高い傾向となった。

 就業時間前や後に残業しても残業代を全額請求しない理由を問うと「請求できない雰囲気がある」とした人が最も多かった。

 調査は昨年9月から今年1月にかけて実施。回答を得た1万1189人のうち、看護職が5295人と最多で、検査技師や薬剤師などの「医療技術職」が2192人、リハビリ技師1276人、医師131人だった。