ビジネスホテルチェーンのルートイングループ(東京)が運営する仙台市青葉区の「アークホテル仙台青葉通り」が、今月末で閉館する。築36年の建物が現行の耐震基準を満たしていないことが理由。旧仙台ワシントンホテル時代から36年続いた営業を終える。
アークホテルによると、建物を所有する大和ハウス工業(同)と耐震工事の実施を協議したが、見送られたため撤退を決めた。小原匡支配人は「現状のままでは安全確保が難しいと判断した」と話した。
建物の今後の利用について、大和ハウス工業広報企画室は「現時点では未定」と説明した。 アークホテルは1982年、藤田観光(同)が「仙台第2ワシントンホテル」として開業した。隣接していたもう1棟の第1は不採算を理由に2002年に閉鎖。第2から名称変更した「仙台ワシントンホテル」も08年3月に閉館し、ルートインが営業を引き継いだ。
客室数340は市内のホテルでは3番目に大きい規模で、宴会や会議の会場も備える。アークホテルによると、市地下鉄東西線の開業で近隣に大町西公園駅が開設されたことや、訪日外国人旅行者(インバウンド)の増加などによって経営は順調だった。17年度は過去最高の売上高や営業利益を更新した。
小原支配人は「閉館は非常に残念だ。長い間、ご利用いただき、スタッフ一同感謝している」と話した。


河北新報 2018年03月27日
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