熊本県が2012年から続けてきた八代市の県営荒瀬ダム(長さ約210メートル、高さ約25メートル)の撤去作業が完了し、同ダム近くで27日、県主催の式典が開かれた。県などによると、ダム本体を完全に撤去し自然の状態に戻したのは国内で初めて。

式典には地元住民ら約50人が出席し、蒲島郁夫知事は「高度経済成長を支えた多くの建造物が、今後次第に使命を終える。全国初のコンクリートダム撤去は後世に伝えるべき貴重な経験や財産だ」とあいさつした。 ダムがあった球磨川の流域では、戻りつつある清流を活用した地域おこしの動きが始まっている。県はダムがあったことを後世に伝えるため、右岸の堤体の一部を遺構として残し両岸に展望スペースを設置。撤去の総事業費は約84億円を見込む。


産経フォト 2018.3.27 19:19
http://www.sankei.com/photo/story/news/180327/sty1803270011-n1.html