京都大iPS細胞研究所の助教が不正な論文を発表した問題で、京大は28日、筆頭・責任著者だった山水康平助教(36)を同日付で、懲戒解雇処分にしたと発表した。同研究所長の山中伸弥教授は「私も監督者として処分を受けた。所長として事態を未然に防ぐことができなかった責任を痛感し、自主的に当面の給与相当額をiPS細胞研究基金へ寄付する」とのコメントを出した。
 不正論文は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って脳の血管の特徴を持つ細胞モデルを作製したとする内容で、昨年2月に米科学誌に発表した。内部通報を受けて京大が調査したところ、掲載した12点の図のうち11点で捏造(ねつぞう)や改ざんがあった。山中教授らが今年1月に会見し謝罪した。米科学誌は2月、当該論文を撤回した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180328-00000029-kyt-soci