検討委がまとめた鉄軌道のルート案
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180404003261_comm.jpg

沖縄本島を南北に縦断する鉄道のルート案を、有識者らでつくる検討委員会がとりまとめ、翁長雄志(おなが・たけし)知事に報告した。沖縄は全国の都道府県で唯一鉄道がなく、交通渋滞の慢性化もあって、翁長氏も「県民の悲願」として国に要望する。だが、国は「採算がとれない」として後ろ向きだ。

「鉄軌道は、沖縄の経済振興のためになくてはならない重要な社会基盤だ」。ルート案のとりまとめを受けて、地元経済界の代表者ら10人は4日、県庁で翁長氏に早期実現を要請した。

ルート案では、那覇市から宜野湾市や沖縄市、恩納村など6市町村を経由し、名護市までの70キロを1時間で結ぶ。那覇市街は地下トンネルを通し、恩納村は山岳トンネルや高架とする。2014年10月から策定作業を始め、県民や観光客延べ6万2千人の意見も参考に、「沖縄鉄軌道計画検討委員会」(委員長・森地茂東大名誉教授)がまとめた。

総事業費は6100億円と見積もる。国や沖縄県、市町村などの予算で鉄道施設を整備した上で、民間企業が運営する「上下分離方式」をとった場合、開業後30〜40年で黒字化すると見込む。

県は整備に向けた調査促進事業…残り:260文字/全文:736文字

2018年4月4日19時27分
朝日新聞デジタル 全文は会員登録をしてお読みいただけます
https://www.asahi.com/articles/ASL4343ZTL43TPOB001.html