気象庁は5日、宮崎、鹿児島県境の霧島連山・新燃しんもえ岳(1421メートル)で同日未明に爆発的噴火を観測した、と発表した。

 噴煙の高さは、3月1日以降の一連の噴火で最も高い火口から5000メートルに達し、火口から南東側の宮崎県高原たかはる町方向に約800メートルにわたり小規模の火砕流が発生した。爆発的噴火と火砕流は3月25日以来。両県によると、人や建物の被害は確認されておらず、同庁は「ただちに避難する必要はない」としている。

 発表によると、爆発的噴火は5日午前3時31分に発生し、大きな噴石が火口から南東方向に約1100メートル飛散した。同3時45分にも噴火し、監視カメラの映像で噴煙の中で静電気などが原因で発生する雷の「火山雷かざんらい」も確認された。

 同庁は、噴火警戒レベル3(入山規制)を維持。「霧島連山の地下深部にはマグマがたまっており、今後も爆発的噴火が発生する可能性がある」として、火口から3キロ圏内での大きな噴石や火砕流への警戒を呼びかけている。

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