喜多方 地滑りで亀裂 監視継続
05月25日 19時13分
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20180525/6050001200.html
※ローカル記事ですので、消えるのが早いです

喜多方市西部の高郷町で地滑りが発生し、周辺の地面が1時間あたり数ミリずつ動き続けていることがわかりました。
地滑りでできた地面の亀裂は住宅に近づいていて、喜多方市は25日午前、災害対策本部を設置し、地盤の変化を観測している県とともに監視を続けています。

県などによりますと、今月2日、喜多方市高郷町の県道367号線で、道路や道路沿いの斜面に10か所ほど地滑りによる亀裂が見つかりました。
県は4日に周辺の1.7キロの区間を通行止めにし、道路をシートで覆うなどの対応をとりましたが、亀裂は住宅の近くまで広がり、このうち1軒では住宅の基礎にひび割れが見つかりました。
県は今月20日、地盤の変化を感知する機器を設置し、その観測によりますと、地面は今も1時間あたり数ミリずつ動いているということです。
付近の住民への影響が懸念されるとして、喜多方市は25日午前、災害対策本部を設置しました。
近くには高郷町揚津の赤岩地区と、隣接する中村地区があり、23世帯およそ60人が暮らしているということで、今のところ避難勧告などは出していませんが、県の観測データなどを踏まえて今後の推移を見きわめるとしています。
喜多方市高郷総合支所住民課の長嶋嘉久課長は、「今後の推移を慎重に見守っていきたい。住民のみなさんは、ヒビが入っているなど、少しでも住宅の異変を見つけたら、まずは落ち着いて市に連絡をするなど冷静に対応して欲しい」と話していました。

地滑りが起きた喜多方市高郷町揚津の赤岩地区では、基礎のコンクリートに複数のひびが入っている住宅もありました。
この家の住民の親戚の男性は、「1週間ほど前に家のコンクリートにヒビが入っているのを初めて確認しました。ヒビは毎日数ミリずつ大きくなっているように感じます」と説明しました。
そのうえで、「いつか家が崩れてしまうのではないかと思うと夜も眠れないと聞いている」と心配そうに話していました。
また住民からは、生活への不安の声が上がっています。
78歳の女性は、「買い物や通勤などのときにいつも使う道路なので困っています。雨が少しでも降ったらさらに地滑りが進んでしまいそうで怖い気持ちです」と話していました。
また74歳の女性は、「地滑りと聞いて驚きました。道路の復旧作業にあたる人たちの頑張りは理解していますが、よく利用する道路なので、一刻も早く通れるようになってほしいです」と話していました。