◇「薬害オンブズパースン会議」が記者会見

 子宮頸(けい)がんなどを予防するHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンについて、国際的な非営利学術組織コクラン(本部・英国)が複数の臨床試験結果を基に有効性を認める評価を公表したことに対し、同ワクチンによる健康被害を訴える「薬害オンブズパースン会議」は7日、記者会見を開きコクランを批判した。

 同会議は「有効性を検証した執筆者は製薬企業から金銭を受け取った過去があり、直接の利害関係がある。危険性を示唆する論文が考察対象にされていないなど内容に問題があり、製薬企業寄りの結論になっている」などと訴えた。

 一方、コクランジャパンの森臨太郎代表は「研究の質を高めるためコクランは批判を歓迎している」とした上で「利害関係は第三者委員会で審査した結果、問題なしとされた。対象論文も除外理由を公開しており、恣意(しい)的な結論だという批判は当たらない」と述べた。

 コクランは「科学的根拠に基づく医療」の普及を目指し1992年に発足した。【高野聡】

6/7(木) 21:12配信 毎日新聞
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