今なお共鳴、加藤死刑囚の孤独 ネットに書き込み絶えず:朝日新聞デジタル

ツイッターでは、いまも加藤智大死刑囚への共感を語るつぶやきが投稿されている=ツイッターから(画像を一部加工しています)
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 「加藤が味わった孤独分かるような気がする」「生き方、考え方に共感する」

 インターネット掲示板やSNS上では、秋葉原無差別殺傷事件から10年がたった今でも、加藤智大死刑囚(35)の当時の境遇に共感や理解を示す書き込みが絶えない。

 共感をツイッターでつぶやいた熊本県の30代の自営業の男性は、東京高裁判決で「母親から虐待とも評価され得る不適切な養育を受けた」とされた加藤死刑囚に自分を重ねたという。「私も母親から全てを否定されて育ち、ものすごい劣等感を背負って生きている」。その感情が、生きづらさにつながっていると感じる。

 10代後半で軽度のうつ病と診断されて薬物治療を受けた。その後もたびたびうつ症状に苦しみ、人間関係に悩むことも多い。「友人はいるが、付き合いにはものすごい緊張感が伴う。嫌われるかもしれないと思うと、本音を話すことはできない」と話す。「気兼ねなく本音をはき出せるのは、やっぱりネットくらいです」

 「秋葉原事件―加藤智大の軌跡」の著者で東京工業大の中島岳志教授(政治学)は「事件を考える上では、『友達がいるのに孤独』という問題を考えないといけない」と指摘する。

 派遣社員だった加藤死刑囚には…

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