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洞窟上部からの救出も視野=潜水と両にらみ―タイ
7/5(木) 16:27配信

 【バンコク時事】タイ北部チェンライ県の洞窟で発見された少年ら13人について、救助隊は潜水による入り口からの脱出に加え、洞窟につながる上部の穴から救出する方法を模索している。

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 ナロンサク県知事は5日、記者団に対し、「少年らの避難場所と連結する穴がないか、山肌を隅々まで探している」と語った。

 洞窟につながる穴はこれまでも見つかっているが、最も近い穴でも少年らがいる場所から400メートル離れている。知事は「少年らと直接つながる穴を見つける必要がある」と説明した。

 穴の捜索には、山岳地帯で洞窟を発見するノウハウのある南部トラン県の鳥の巣収集グループも参加している。グループ代表は「少年たちは鶏の鳴き声を聞いたと証言した。換気もいい状態なので、穴があると期待できる」と話す。

 少年らを潜水により外に連れ出す準備も同時に進めている。しかし、避難場所の手前は2キロ以上にわたり、水でふさがっている。軍当局者によると、海軍特殊部隊の潜水士が避難場所に行くまで6時間、入り口に戻るまで5時間かかる。知事は「少年らの訓練を始めたが、未経験者には難しい」と語り、潜水で脱出する場合、少年1人に潜水士2〜3人が同行する計画を明らかにした。

 救助隊は排水作業を続ける一方、新たに水が流れ込まないように洞窟の外で水流をせき止める工事を行った。知事は「水位の安定を待ちつつ、水の流入を阻止する必要がある」と強調した。

 知事は洞窟に入ってから13日目を迎えた少年らについて、「体調は良好で精神面も安定している。笑顔を浮かべており、まだ救出を待てる状態だ」と語った。