長野県在住の40代女性が、新菌種の人獣感染症「ブルセラ症」に感染し、女性の子供3人も相次いで感染していたことが24日、国立感染症研究所への取材で分かった。新菌種のブルセラ症には同県在住の男性が初めて感染していたことが5月に判明しており、今回で2例目。家族間で感染が広がったことに、感染研は「感染源が同じとみられるが、人から人への感染は考えにくい」としている。

 感染研によると、女性は今年1月、高熱を発して近くの病院を受診。解熱剤の処方で改善傾向を示したものの、2月に再び発熱し、関節痛にも見舞われた。血液などの検体を調べた感染研は、これまでにないブルセラ属菌種であることを確認した。

 女性の娘と2人の息子にも同様の症状が見られ、検査でブルセラ症を疑わせる結果が出た。家畜によるブルセラ症の菌は海外から持ち込まれるが、女性に渡航歴はない。自宅では猫を飼育していた。

 最初の感染例である長野県の男性と女性の自宅は離れており、感染源は異なるとみられる。感染研は「土着の感染源が顕在化したかもしれない」として今後、感染経路などを調査する。




産経ニュース 2018.7.25 03:00
https://www.sankei.com/life/news/180725/lif1807250006-n1.html