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イエメン 病院攻撃でコレラ拡大に懸念
2018年8月4日 5時18分

内戦が続く中東のイエメンで、反政府勢力の拠点となっている都市の病院付近が攻撃を受け、多数の犠牲者が出たことについて、WHO=世界保健機関は遺憾の意を示すとともに、コレラが流行する兆しが見られる中、病院でワクチンの接種が行えなくなれば感染がさらに広がるおそれがあるとして、内戦の当事者に対し3日間の停戦を呼びかけました。

イエメンでは、ハディ政権とそれを支援するサウジアラビアなどが、反政府勢力の最重要拠点となっている港湾都市ホデイダの奪還作戦を進めていて、今月2日、中心部にある病院付近が攻撃を受け、ロイター通信によりますと少なくとも26人が死亡し、政権側と反政府勢力の双方が相手側による攻撃だと互いを非難しています。

これについてWHOの担当者は3日、スイスのジュネーブで会見し、「イエメンで最大の病院の1つが攻撃されたことを非常に悲しく思う」と述べ、国際人道法で保護されている病院が攻撃されたことに遺憾の意を示しました。

そのうえで、現地では過去数週間、コレラが流行する兆しが見られ、病院で市民へのワクチンの接種が行えなくなれば感染がさらに広がるおそれがあるとして、政権側と反政府勢力の双方に対し3日間の停戦を呼びかけました。

国連は来月6日にジュネーブにイエメンの紛争当事者を招いて和平に向けた会合を開くとしていますが、戦闘が拡大する中、実際に会合が開かれるのか不透明な情勢です。