江戸期の版本の復刻本などが展示された会場=2018年8月7日午後1時3分、三重県名張市郷土資料館
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 三重県名張市で随一の観光名所、赤目四十八滝で知られる赤目町地区の歴史を紹介する「赤目の今と昔」展が、市郷土資料館(安部田)で開かれている。9月30日まで。入場無料。

 市の南西部を流れる宇陀川と支流の滝川流域を含む赤目には古くから人が住み着き、縄文〜古墳時代の遺跡がいくつも残る。平安〜鎌倉時代には、伊勢の斎宮に派遣された斎王が都に帰る時に通る斎王上路(じょうろ)にもなった。

 平安中期以降、赤目渓谷は修験道の行場となり、京や奈良から多くの人が瀧詣(たきまい)りに訪れ、当時の赤目一ノ井には名張一にぎやかな「商店街」ができた。江戸末期には、渓谷の個性豊かな滝を絵と文で記録した版本「観瀑図誌(かんばくずし)」が名張で作られ、赤目の名が広まるきっかけになったという。

 そんな赤目の移り変わりを縄文…

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朝日新聞デジタル 2018年8月24日03時00分
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