https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-10/PETQZH6S973H01?srnd=cojp-v2

ドイツのポートフォリオマネジャーの報酬アップ−英EU離脱で潤う

Stephan Kahl
2018年9月10日 14:52 JST
→経験7年以上のポートフォリオマネジャー報酬は最高25万6000ユーロ
→運用会社は大陸で人員を増やそうとしている、ドイツは地理的に理想

ドイツの資産運用会社従業員の報酬見通しは非常に明るい。その大きな理由は英国の欧州連合(EU)離脱だ。人材紹介会社バンキング・コンサルトがブルームバーグに開示した調査結果によると、7年以上の経験を持つポートフォリオマネジャーの固定給は16万ユーロ(約2050万円)で、ボーナスは高めのマネジャーで9万6000ユーロだという。

  バンキング・コンサルタントのトーレ・ベーレンス副社長はインタビューで、「資産運用は英国のEU離脱による打撃が最も大きい業界の一つだ」と述べた。英国ばかりでなく米国とアジアの運用会社の多くもロンドンを欧州の拠点としており、離脱後はEU市場への自由なアクセスを失うとみられることから影響を受ける。

  ベーレンス氏は「多くの運用会社が向こう数年に大陸の人員を増やそうとしている。優秀な人材を巡る競争が極度に激しくなることを意味する」とした上で、「ドイツは地理的な位置によってセールス拠点に理想的だ」と説明した。

  バンキング・コンサルトの調査によると、新人のポートフォリオマネージャーの報酬は6万3000ー8万4000ユーロ、経験7年以上の場合は14万3000ー25万6000ユーロ、部署のトップは多い人で40万ユーロだという。

原題:Brexit Is Driving Compensation at Asset Managers in Germany(抜粋)