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佐清(すけきよ)の名で募金も 金田一耕助の聖地 倉敷 真備町
2018年9月10日 14時03分豪雨 生活・支援

7月の西日本豪雨で被害を受けた岡山県倉敷市の真備町。実は名探偵・金田一耕助が生まれた、ゆかりの地だとご存じでしょうか。豪雨で、毎年11月に行われている金田一耕助のイベントの開催も危ぶまれていましたが、全国から思いがけない支援が寄せられています。手をさしのべた人たちの名前には「犬神家の一族」の「佐清(すけきよ)」に「名探偵コナン」の「工藤新一」、そして「シャーロック・ホームズ」までありました。
“金田一の聖地”で行われる仮装イベント

「金田一耕助の聖地」とも呼ばれる真備町では毎年11月、全国から集まったファンたちが、シリーズに登場するキャラクターに扮して町を練り歩く仮装イベントが行われています。

よれよれの着物とはかまに、げたを履いた金田一耕助はもちろん、犬神家の一族の「佐清」や「悪魔の手毬唄」の「おりん」などさまざまです。

地元の町おこしグループもイベントを支えてきました。「本陣殺人事件」で登場する一膳飯屋のモデルとなったとされる場所で、作品の場面を再現する寸劇を披露してきたのです。

岡田地区まちづくり推進協議会のメンバー、川崎修さんは「毎年大勢のファンが訪れ、楽しみにしてくれているので、寸劇は欠かせない存在になっている」と話しています。

真備で生まれた金田一耕助

真備町が「金田一耕助の聖地」や「名探偵のふるさと」と呼ばれるのは、太平洋戦争末期、ミステリー作家の横溝正史がこの地に疎開し、名探偵・金田一耕助を生み出した場所だからです。
町には横溝が疎開した建物がいまも残されているほか、シリーズに登場する人物たちの銅像も点在しています。金田一耕助は真備町を象徴する存在になっていたのです。

豪雨でイベントも危機

しかし、ことしのイベントまで半年を切った7月。西日本豪雨が発生し、状況は一変しました。

寸劇の舞台となる場所は浸水。さらに、イベントで使う道具を保管していた公民館も天井近くまで水没してしまいました。衣装や小道具などは泥だらけになったため、買い換えや補修が必要になり、イベントの開催が危ぶまれる事態になったのです。

地域おこしグループの川崎さんも、実家が被災。片づけが一段落し、保管場所を訪ねた時は、ことばが出なかったと言います。

「1週間はたっているけれど、衣装ケースの中にも泥水がたまったままで。そうした状況を目の当たりにして、絶望しましたね。そのときはもうことしのイベントはできないと感じました」と語ります。
(リンク先に続きあり)

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