https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180913-00000010-jij_afp-spo

国際オリンピック委員会(IOC)は12日、2020年東京五輪の大会組織委員会が、
アスリートの暑さ対策としてサマータイム(夏時間)導入を検討していることについて
支持する姿勢を明らかにした。

IOCのジョン・コーツ(John Coates)調整委員長は、日本列島を猛暑が襲ったことを受けて先月
安倍晋三(Shinzo Abe)首相が大会期間中のサマータイム導入を要請したことに賛成するか問われ、
明確な答えを示した。

記者会見で「国内での議論を見守っている」と話したコーツ氏は、マラソンなどの競技が暑さがましな
時間帯に行われるようになったことを受け、「われわれは日本の暑さにしっかりと注意を払っている。
それは第一にアスリートの健康を考慮してのものだが、もちろん観客に対するものでもある」と続けた。

「マラソンなどの競技が早朝から行われることは承知している。しかし、午前4時40分には日の出を
迎えることもあり、サマータイムに確かな可能性を感じている」

日本ではこの夏、猛暑により120人以上が命を落とした。2020年の東京五輪は日本がもっとも暑い時期である
7月下旬から8月上旬にかけて開催されるため、アスリートや観客が危機にさらされるのではないかと懸念されている。

コーツ氏は「困難な問題がいくつもあるのは理解しているし、この件に関してそれぞれの利害関係者が違った意見を
持っているのも分かっている」と述べた上で、「しかし、サマータイムの導入は非常に良い解決策のように思える」と続けた。

日本は連合国軍の占領下で1948年にサマータイムを導入したが、長時間労働を促すのではないかという
懸念からその4年後には廃止された。

一方で東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(The Tokyo Organising Committee of the
Olympic and Paralympic Games)の森喜朗(Yoshiro Mori)委員長は、2020年3月12日にギリシャの古代オリンピア
(Ancient Olympia)で聖火の採火を行われ、同19日に引き継ぎ式が行われると発表した。

その後、聖火は東北地方へ移り、東日本大震災で被災した宮城県、岩手県、福島県の三県で同20日から
計6日間にわたり展示されることになっている。