大阪労働局は、台風被害の復旧工事で墜落災害を防止するため、安全面への注意を呼び掛けている。府内では、今月初旬の台風21号に関連し、12日現在で2人が死亡。休業4日以上が2人に上っており、担当者は「危険な作業であることをまずは知ってほしい」と理解を求めている。

 台風21号では、府内の多くの事業所や家屋で屋根の損壊といった被害が発生。工場の屋根の修繕工事中に屋根を踏み抜いた労働者が約20メートル墜落して死亡したほか、一部破損した倉庫の屋根にシートをかけるため、屋根に上がった労働者が高さ約5メートルから墜落して死亡した。

 同局は、建築材料の「スレート材」は強度が見た目よりも弱い点などを指摘。作業場所の材質や状態に注意するよう求め、専門工事事業者が来る前に自社で仮復旧を行う場合は、安全帯の着用など十分な墜落防止措置を行うよう訴えている。

 屋根上の作業の方法や安全帯の使い方などは厚生労働省や同局のホームページで紹介している。



大阪日日新聞 2018年10月1日
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/181001/20181001026.html