信州大(本部・松本市)が文系大学院の統合を検討していることが1日、分かった。関係者によると、人文科学、教育学、経済・社会政策科学の全3研究科が対象で、2020年度の新たな研究科設置を目指している。

 専門分野にとどまらず学問領域を超えた教育の場を提供することで、幅広い課題に対応できる人材を育成するほか、大学院運営の効率化を図る狙いがあるとみられる。

 関係者によると、統合が実現した場合、これまで主に社会人が対象だった経済・社会政策科学研究科の分野で、学部生の進学も受け入れる可能性がある。また、教育学研究科にある修士課程の学校教育専攻を教員育成の専門職大学院「教職大学院」に一本化することも検討している。理系分野との連携も検討材料に上がっている。

 既に学内に検討組織を設けており、遅くとも19年度初めごろまでには、新たな研究科の設置計画書を国に提出する見通しという。

 信大大学院では、16年度に理工学系と農学の2研究科を総合理工学研究科に統合。18年度には医学系と総合工学系の2研究科を総合医理工学研究科に統合するなど、再編を進めている。

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