朝鮮学校を高校無償化の対象から除外したのは違法だとして、東京朝鮮中高級学校(東京都北区)の卒業生61人が国に1人当たり10万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が30日、東京高裁であった。

 阿部潤裁判長は、一審東京地裁と同様、除外を「適法」とし、原告の請求を退けた。原告側は上告する方針。

 阿部裁判長は、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)のホームページに、朝鮮学校の教育内容や管理運営に影響を及ぼしていることをうかがわせる記載があったことなどを指摘。適正な学校運営が行われているとの確証を得られずに除外した当時の文部科学相の判断を「不合理ということはできず、裁量権の逸脱や乱用も認められない」と結論付けた。

 原告の1人で大学院に通う女性(23)は判決後に記者会見し、「悔しい気持ちでいっぱい。私たちの主張が正当だと認められる日まで絶対にあきらめません」と涙ながらに訴えた。 

10/30(火) 19:50
時事通信
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