☆ 夜の政治スレです

「丹波篠山市」か、「篠山市」か−。
市名変更の賛否を問う住民投票と、前市長の辞職に伴う出直し市長選が11日に告示され、兵庫県篠山市の将来を左右する1週間が始まった。

前職と新人の2人が立候補した市長選では市名問題を大きなテーマに舌戦がスタート。
一方、市名変更の賛否を訴えてきた市民グループは公職選挙法に抵触することを避け、告示日を境に目立った活動を控えている。

市長選には前職酒井隆明氏(64)=自民、国民、公明推薦=と、元篠山市議の新人奥土居帥心氏(60)が立候補。
住民投票は投票率が50%未満なら不成立となる。
酒井氏は今年8月、市長として「丹波篠山市」への改名方針を表明し、奥土居氏は改名への賛否を明らかにしていない。

酒井氏の選挙カーやたすきには「未来へ丹波篠山市」のメッセージが躍る。
11日の出陣式に駆け付けた国会議員、県議らも「丹波篠山」のフレーズが出てくる民謡「デカンショ節」を歌うなどして加勢した。

酒井氏は「市名問題の解決」を最大の争点とする。
第一声でも「必ず住民投票を成功させたい一念」と意気込み、「将来のために丹波篠山のブランドと誇りを守ろう」「(投開票日の)18日を歴史的な日にしよう」などと呼び掛けている。

対する奥土居氏は出陣式で「市名で市の衰退と繁栄は決まらない。市長選では政策論争を」と訴えた。
ただ、選挙事務所前では「目指せ! 投票率50%」「みんなで住民投票を成功させよう!!」と記されたのぼりがはためく。

市民団体の署名集めが進み、住民投票実施が現実味を帯びてきたころは市議会副議長だった。
「『市長や議会には任せておけない』という意思の表れと、重く受け止めた」とし、投票結果は尊重する考えだ。

一方、賛否双方の市民グループは告示日以降、“静観”している。
市条例に基づく住民投票は投票を呼び掛けたりする運動の規制が緩やかだが、市長選と同日選になったことで、場合によっては「選挙運動」を細かく制限する公選法に抵触する恐れがあるからだ。

「活発な議論を望んでいたが残念」。
1万人以上の署名を集めて住民投票を実現させた「市名の名付け親になろう会」の河南芳治事務局長(71)はそう話しつつ、「いずれの結果になっても、市民が『市名の名付け親』になることに変わりはない。高投票率で篠山市の民度を全国に示したい」と期待する。
市長選、住民投票とも投開票は18日。

写真=篠山市長選に立候補した陣営の出陣式。
市名変更の賛否を問う住民投票を意識したのぼりが掲げられた=11日午前、同市内
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