“社内通貨”で働き方が変わる!?
2018年11月14日(水)

残業代が「支出」になる???

「社内通貨」とは耳慣れない言葉ですね。「通貨」とは言っても、会社の中だけで使えるポイント制度のようなものですが、この仕組みを取り入れることでさまざまな効果が得られると、最近、企業の間で注目を集めています。

メッセージ1文字=1コイン 社内コミュニケーションを密に

国内外で260店舗を展開するストレッチ専門店「Dr.ストレッチ」。社員どうしの連絡用にメッセージアプリを導入、ここに社内通貨が使われています。

送ったメッセージが1文字=1コインの社内通貨にカウントされ、受け取った側に与えられます。メッセージをやり取りするほどコインがたまり、たまった分を社内の福利厚生などに使えます。


店舗数の拡大に伴って社員が増える中、コミュニケーションを密にする切り札になれば、と始めました。導入から8か月。メッセージが頻繁に交わされるようになり、社員どうしの距離が縮まったといいます。新宿メトロ店の柏木優作店長は「仕事のアドバイスとか相談がすごくしやすくなっている」と話しています。


残業・会議室使用は「支出」扱い 生産性向上に効果も

社内通貨によって、社員の働き方が大きく変わった企業もあります。半導体の製造装置を手がけるメーカー「ディスコ」は、すべての業務を「ウィル」という社内通貨で「点数化」しています。

例えば、製品の保守点検作業なら10万ウィル、航空券の手配を代行すれば1万7000ウィルといった具合に、内容に応じて社内通貨が得られます。逆に、会議室や備品を借りたりする場合は、コストとしてウィルが差し引かれます。集めたウィルの収支によってボーナスが変動する仕組みです。

国内営業部の内田隆二さんは、今年度のウィルの収支が6700万ウィルのプラス。売り上げ実績が好調な内田さんですが、注目すべきは「残業代」です。なんと「支出」扱いでマイナス評価になるんですね。

効率的に働くために、自分のウィルをほかの社員に支払って仕事の一部を肩代わりしてもらうこともできます。内田さんは「誰に頼んだらいちばん早く済むか、効率を考えながら(依頼している)」といいます。内田さんにウィルを払ってもらい仕事をしたことがある社員は「『もうかった時は(ウィルを)多めにください』と言っている」と冗談交じりに語りました。

ウィルの制度の目的は、社員に仕事の裁量を持たせることです。自分がどんなふうに働くか、一人一人が工夫することで、生産性が向上し売り上げも増加しているといいます。

ディスコのウィル経営推進室の内藤敏雄室長は「楽しみながら、どう自分たちがもっと進化できる仕組みにするか、みんなが考えることができる。自分が“個人事業主”として責任をもって働けるような環境をつくり上げたい」と話しています。


これはおもしろいですね。ゲーム感覚で取り組みつつ、主体的なコスト意識にもつながりそう。

(続きはソース)
https://www.nhk.or.jp/ohayou/biz/20181114/index.html

https://www.nhk.or.jp/ohayou/biz/20181114/images/20181114_01.jpg