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日産自動車は22日午後に臨時の取締役会を開く。金融商品取引法違反の疑いで逮捕された
カルロス・ゴーン容疑者の会長解任を決める。約20年にわたる同容疑者への過度な権限集中が
不正を招く結果となった。経営体制刷新で、業務運営の透明性向上や企業統治の改善を目指す。

西川広人社長は同日朝、東京都内で記者団に対し、「ボード(取締役会)で決めたことは公開する」と述べた。
 
ゴーン容疑者は、有価証券報告書に役員報酬を約50億円過少に記載していたとして、19日に東京地検特捜部に逮捕された。
会社の資金を私的流用していた疑いも持たれている。
 
取締役会では、同容疑者の側近で、不正に深く関与したとされる代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者の代表権も解く。
また、首脳らの暴走を防ぐため、企業統治の在り方を検討する委員会の設置について議論する。
 
日産は競争力の維持に向け、ゴーン容疑者が会長を務める仏自動車大手ルノー、三菱自動車との3社連合を今後も継続したい考え。
取締役会では、連合の今後の方向性も議題に上る見通しだ。
 
三菱自も来週をめどに取締役会を開き、ゴーン容疑者の会長職を解く。
一方、ルノーは会長兼最高経営責任者(CEO)の解任を見送っており、グループ内で対応が分かれている。