医学部の不適切な入試により100人以上の追加合格者が出たことで、来年の入学定員が減ることに懸念が広がっています。この問題で、現役の医学部生らが特例として来年の入学定員を増やすことなどを求める署名を国に提出しました。

文部科学省は、最終的に全国10の大学で不適切な入試が行われていたと指摘しました。これを受けて、3つの大学が合わせて102人を追加合格者としましたが、その分、来年の入学定員が減ることが懸念されています。

これについて、現役の医学部生らで作るグループが18日、文部科学省を訪れて、来年は特例的に定員を増やすことや、ほかの大学でも不適切な入試がなかったか引き続き調査するよう求める、およそ1万4800人分の署名を提出しました。

文部科学省は、医師が過剰にならないように医学部は毎年、定員が決められているため、特例的に増やすのは難しいという認識を示しました。

グループのメンバーで筑波大学医学群医学類6年の山本結さんは「元受験生か来年の受験生のどちらかに不利益が出るというのはおかしいので、文部科学省にはこれ以上被害者を増やさないような対応を考えてほしい」と話していました。

NHKニュース 2018年12月18日 17時51分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181218/k10011751511000.html