https://www.asahi.com/articles/ASLDM5GKQLDMPLBJ001.html

 国の天然記念物に指定されている日本最大級のサンゴ礁群「八重干瀬(やびじ)」(沖縄県・宮古島沖)で、生きたサンゴが激減していることが、朝日新聞社と国立環境研究所の共同調査で確認された。海底に占める生きたサンゴの面積は、10年前に比べて約7割減っていた。高い海水温に伴う白化現象でサンゴが大量死したのが主な原因。サンゴ礁生態系が深刻な打撃を受けていることが裏付けられた。

 八重干瀬は大小100余りのサンゴ礁からなる。ミドリイシ類やキクメイシ類など300種を超すサンゴが分布している。

 調査では今年10月、本社機「あすか」を使って高度約1400メートルから八重干瀬を高精度のカメラで約900枚に分割して撮影した。さらに、国環研の研究者が3日間かけて八重干瀬内の13カ所でシュノーケリング調査を実施。全地球測位システム(GPS)で位置を確認しながら海底のサンゴの状態を記録し、上空からの撮影データとの照合作業を行った。

 これらのデータをもとに国環研が解析を行い、八重干瀬の海底(フデ岩など一部エリアを除く)を覆う生きたサンゴの面積を算出した。

 その結果、2008年に国環研…