中国の景気減速でアップルなど米主要企業の業績が鈍化している。

2018年10〜12月期決算では、中国市場に大きく依存する同社や建設機械大手キャタピラーなどで軒並み売り上げや利益が押し下げられた。

産業界は「中国での需要はさらに冷え込む」(工業・事務製品大手スリーエム)と、警戒を強める。

「とりわけ中国の経済環境が想定よりも厳しかった」。

9四半期ぶりの減収減益を強いられたアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は業績悪化の理由をこう振り返った。

スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新機種への買い替えが進まず、中国市場(台湾と香港を含む)の売上高は前年同期比27%減少した。

アップルは年明けに売上高見通しを下方修正し、世界的な株安を招いたが、中国の景気減速の影響は同社にとどまらない。

売上高の約1割を中国市場に依存するキャタピラーの決算は市場予想を大きく下回った。

中国を中心とするアジア・太平洋地区の建機の売上高は4%減少した。

また、半導体大手エヌビディアは18年11月〜19年1月期の売上高見通しを約2割下方修正。

中国でのゲーム用GPU(画像処理半導体)の需要減が主因で、ジェンスン・フアンCEOは「異常なほど、期待外れの四半期だった」と嘆いた。

調査会社リフィニティブによると、19年の米主要企業500社の純利益は4.9%増にとどまり、伸び率は18年(23.6%増)から大きく鈍化する見込み。 

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