阿部定がいた元遊郭取り壊しへ 「大正楼」倒壊の危険性高く/兵庫・篠山市

 兵庫県篠山市内の市街地にある元遊郭の建物「大正楼」が、老朽化などによる損傷が激しいため、篠山市が「特定空き家」に指定し、近く取り壊されることがわかった。
 「篠山町七十五年史」によると、大正楼は、昭和初期に愛人の男性を殺害した「阿部定」が最後に遊女として勤めた場所でもある。
 地元住民は、「崩れ落ちているところもあり、危ない状態になっていたので、取り壊されると聞き安心している」とし、「遊郭があったということに良い印象はない。早く歴史の中に埋没していってほしいと思う」と複雑な心境を吐露している。

 建物は木造瓦葺き2階建て。表から見ると玄関やひょうたん型の窓など、当時のままのように見えるが、背後は崩れ落ちており、倒壊の危険性が高い。

 このため市は空き家対策特措法に基づき、昨年12月7日付で現在の所有者に対し、建物の除却か大規模修繕を命じたものの、期限を過ぎても対策が取られていないため、近く除却する方向で計画を進めている。

 同町史によると、大正楼がある一帯は、かつて「京口新地」と呼ばれた遊郭。
 明治41年(1908)、陸軍歩兵七十連隊が同町内に移転したことに伴って設置された。

 時期は定かではないが、売春防止法が完全施行された昭和33年(1958)までに京口新地もなくなったとみられる。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

丹波新聞 2/21(木) 11:00
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190221-00010000-tanba-l28