開幕を迎えたプロ野球で初となる、スタジアム丸ごとキャッシュレスの試みがスタートした。
ホームでの開幕戦に臨んだプロ野球、東北楽天ゴールデンイーグルス。雪が舞う、あいにくの天候にもかかわらず、ホーム開幕戦として過去最多の2万7,000人が詰め掛けた。
実はこのスタジアム、2日からある新しい制度を導入した。
観客席でおなじみのビール販売だが、現金のやりとりはない。客席のビール販売だけでなく、場内のチケットやお弁当、球団グッズの販売も全てキャッシュレス。
楽天は今シーズン、本拠地で行われる公式戦から、「完全キャッシュレス化」をスタートした。
球場内の店舗では原則、現金は利用できなくなり、支払いは、楽天ペイ、楽天エディなどでの決済になった。
店員
「(支払いが)楽天ペイやエディで、自分の中でバタバタしていた。頭の中で。管理が、要は現金のお渡しの間違いとかもないので、楽です」
観客
「リュックサックとかいろいろ持っていると、財布出すのが大変なので、逆にいい」「便利」との意見が出る一方で、「困った」という人も。「今困ってて。娘の方から一緒に買ってもらって」
観客(60代):「(使い方が)わからなくて、取りあえず『お金あるから買ってちょうだい』って言って。どういうふうにしたらいいかわからないから、娘を頼るしかないかな、きょう1日は」
観客(60代):「スマホの使い方がいまいち。今出すときに出せなくて、お店の方にやってもらった」
観客(50代):「時代の波に乗るのは難しいですよ」
楽天ぺイでの購入には、ドリンクの割引やポイントバックのキャンペーンを展開し、キャッシュレスを使い慣れていない人には、サポート専用の窓口を球場に5カ所設置した。
さらに、利便性を考え、エディ専用のチャージ機をこれまでの4倍となる100台に増設するなど、サービスを強化している。
また、球場だけでなく、サッカーJ1、ヴィッセル神戸の本拠地開幕戦でも「完全キャッシュレス化」を導入。
なぜ楽天は、決済サービスの普及に力を入れるのか。
楽天野球団 経営企画室・江副翠室長
「楽天グループは、楽天ペイ・楽天エディ、楽天カードといった、たくさんのキャッシュレスの手段を持っていて、日本のキャッシュレス社会をけん引していく役割があると思っている」、
「球場で完全キャッシュレス化をすることによって、街中にそれが広がり、日本のキャッシュレス社会を後押しすることになるのではないか」
LINEやソフトバンク、ヤフーなどが大型還元キャンペーンを展開するなど、群雄割拠の時代を迎えたキャッシュレス市場。
楽天は、この取り組みで、より幅広い層の顧客を取り込みたい考え。

(ソース)FNN
楽天「完全キャッシュレス球場」の狙い 現金一切使えず
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20190403-00415539-fnn-bus_all
4/3(水) 5:31配信