2019年4月3日 18時40分
宮城県塩釜市の漁港にある防波堤がおよそ120メートルにわたって倒壊しているのが見つかり、県は8年前の東日本大震災の津波で海底が深くえぐられたことが原因ではないかと見ています。

3日午前6時ごろ宮城県塩釜市の漁港の200メートル沖にある東防波堤が倒壊しているのを地元の建設業者が見つけ、県に連絡しました。

宮城県が確認したところ、全長およそ1440メートルのコンクリート製の防波堤が途中で切れるようにおよそ120メートルにわたって倒壊し、このうち半分ほどが水没していました。

けが人や漁船などへの被害はありませんでした。

この防波堤は平成5年に完成したもので、去年12月に一部が傾いているのが見つかり県が水中カメラを使って調査したところ、海底が3メートルから4メートルほどえぐれていて、防波堤を支える鉄製のくいが露出していたということです。

このため県は、8年前の震災の津波で海底が深くえぐられて、防波堤を支えるくいにかかる負担が大きくなり、支えきれなくなったことが倒壊の原因ではないかと見ています。

県は、周辺を航行する船に対し防波堤に近づかないよう注意を呼びかけるとともに、倒壊した部分を撤去する工事を行うことにしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190403/k10011872091000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190403/K10011872091_1904031855_1904031859_01_03.jpg
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190403/K10011872091_1904031855_1904031859_01_02.jpg