https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190404/k10011873321000.html

リビア 首都に暫定政府と対立の部隊が迫る 国連事務総長が懸念
2019年4月4日 21時12分

北アフリカのリビアで、暫定政府と対立する軍事組織の大規模な部隊が首都トリポリに迫り、暫定政府側との衝突も伝えられる中、現地入りしている国連のグテーレス事務総長は強い懸念を表明し、対話による解決を呼びかけました。

リビアは民主化運動「アラブの春」でカダフィ政権が崩壊したあと、首都トリポリを含む西部の暫定政府と、東部を支配下に置く軍事組織が対立し、国家が分裂した状態が続いています。

事態の打開をめざして国連の仲介で、今月14日から3日間にわたって国家の統一に向けた「国民会議」が開催されるのを前に、国連のグテーレス事務総長が3日、トリポリ入りし、このあとリビアの要人と会談することにしています。

こうした中、東部の軍事組織の大規模な部隊がトリポリに向けて進軍を開始し、軍事組織の報道官は4日、トリポリの南およそ100キロの地点まで迫っていると明らかにしました。

暫定政府の傘下の民兵組織との間で衝突も起きていると伝えられ、緊張が高まっています。

これを受けてグテーレス事務総長は4日、声明を発表し「深く懸念している。リビアの課題は対話によってしか解決できず軍事的な解決はない」として双方に対話による解決を呼びかけました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190404/K10011873321_1904042109_1904042112_01_02.jpg
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190404/K10011873321_1904042038_1904042112_01_03.jpg