国の天然記念物で、絶滅の危険性が極めて高いと指摘されているジュゴンが平成25年以降、沖縄県の多良間島や波照間島などの周辺で目撃されていたことが環境省の調査でわかりました。

ジュゴンは環境省のレッドリストで、近い将来野生での絶滅の危険性が極めて高い哺乳類に分類されていて、環境省によりますと、沖縄本島周辺の海では数頭しか生息していないとみられるということです。

環境省は沖縄本島の周辺以外での生息状況を確認するため、昨年度、行政機関や研究機関、それに漁業者や観光業者などに、過去に沖縄県の先島諸島周辺でジュゴンを目撃したことがあるか聞き取り調査を行いました。

その結果、平成25年か26年の春から夏ごろに西表島の周辺で、また平成25年6月に多良間島の周辺で、それぞれ1頭を目撃したという情報が寄せられたということです。

さらに去年8月、波照間島の周辺で親子とみられる2頭を目撃したという情報も寄せられたということです。

先島諸島周辺では平成15年度から16年度にかけて行われた聞き取り調査でも目撃情報がありましたが、多良間島の周辺での目撃情報は初めてだということです。

環境省はジュゴンが先島諸島周辺で生息している可能性があるとして引き続き情報を集め、生息海域の特定を進めることにしています。

2019年4月19日 4時29分
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