東京 池袋で、87歳の高齢者が運転する乗用車が、歩行者などを次々にはねて3歳の女の子と母親が死亡した事故で、横断歩道を歩いていて巻き込まれ、大けがをした女性などが初めて当時の様子を語りました。警視庁はアクセルの踏み間違いなど、運転ミスが原因とみて捜査しています。

東京 豊島区東池袋で19日、乗用車が横断歩道を自転車で渡っていた人を次々にはねたあと、ごみ収集車に衝突し、さらに歩行者を巻き込みました。この事故で、自転車に乗っていた31歳の母親と3歳の長女が死亡し、8人が重軽傷を負いました。

当時、横断歩道を渡っていて事故に巻き込まれた小林智子さん(84)は、腕の骨を折る大けがをしました。
小林さんは「バーンと音が聞こえたと思ったら、一瞬のうちに風圧で倒れてしまった。とても痛く、どうしようもなかった。隣にいた人も『痛い』と言って倒れていた」と話しています。

そして「亡くなった方やご家族のことを考えると何とも言えない。高齢者ドライバーの事故は多いし、やはり、ある程度の年齢で運転はやめてもらいたいと思う」と話していました。

また、乗用車が衝突して横転したごみ収集車の男性運転手は「右折しようとしたら突然、乗用車がぶつかってきて、一瞬のことで驚いた。横転した車の中でしばらく身動きができず、その間にさらにほかの車がぶつかってきたらと思うと怖かった」と話していました。

警視庁によりますと、乗用車を運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(87)は、事故直後、「アクセルが戻らなくなった」と話していたということで、大けがをして入院しているということです。

これまでのところ、車に不具合などは見つかっておらず、警視庁はアクセルの踏み間違いなどの運転ミスが原因とみて捜査しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190421/k10011891301000.html