◆ 中国で進む国民格付け 五輪入賞で加点、ガムポイ捨ては減点

いま、中国では政府が個人を一方的に“格付け”し、その点数を可視化する信賞必罰の評価システムが広がりつつある。
加点・減点の内容は、ボランティアや寄付行為といったものから、犬の糞処理やガムのポイ捨てまで細部にわたる。
一体なぜこんなシステムを強制するのか。
中国事情に詳しいニッセイ基礎研究所・保険研究部の准主任研究員、片山ゆき氏がレポートする。

中国政府は2020年までに、国民の社会秩序の向上を目指す「社会信用システム」の構築を目指している。
アリババのゴマスコア(アリババグループの各サービスを利用し会員登録したユーザーの消費行動を偏差値化したもの)などとは別の、国による国民への“信用格付け”である。
信用ポイントが高い人はより便利な生活サービスを利用でき、ルールを守らない人には行動の制限を加えるという、国による信賞必罰の評価システムである。

じつは、2013年には、法の裁きに従わない人(「失信被執行人」)を中心に、行動に制限をかける信用システムがすでに始まっていた。
2018年末時点では、中国の省庁、政府機関が連携し、個人や法人の情報を蓄積・管理する共同のプラットフォーム「信用中国」を構築している。
一旦、失信被執行人と認定されれば、氏名、年齢、IDナンバー、法院からの通知内容、執行状況などが「信用中国」のウェブサイトで公表される。
さらに、罰金を支払わないなど法院の命令に従わない場合は、移動や高額消費などを制限されることになる。

例えば、航空券や列車などの上位席の購入、高級ホテル・ゴルフ場などにおける高額消費、不動産の購入、旅行・バカンス、子女の私立学校への入学、高額な保険料を必要とする保険商品への加入制限などである。
このように、社会信用システムは、政府機関による“横の連携”に、中央政府、省・直轄市・自治区、地方都市(地方政府)など“縦の連携”が加わることで、大きな社会システムへと発展している。
地方政府は、「信用中国」の地方版を活用しながら信用ポイントを運用し、民間のプラットフォーマーとも連携することでそのシステムを市民の末端まで浸透させるつもりだ。

(中略)

◆噛んだガムはきちんと捨てないとマイナス20点

加点・減点の項目には具体的にはどのようなものがあるのか。
そもそも海貝ポイントの評価項目を分類してみると、(1)政府や国からの表彰・奨励(2)公共サービス(3)法令順守(4)社会責任の履行(5)道徳・公益の5分野となり、合計29分類3411項目にのぼる。
減点項目がそのうち95%を占める3242項目、加点項目はわずか169項目である。
減点の項目数が圧倒的に多く、加点の項目数は限定的なため、点数をある程度維持するには、いかに減点されないか、いかに品行方正に生活するかが重要となってくる。

減点の対象となる内容は、本人が受けた行政処罰の内容や程度、ルール違反の情況によって程度が異なる。
中には、以下のように日本では考えられないような内容もある。

・鶏、アヒル、ウサギ、羊、豚などを届出せず飼育し、都市の景観や環境を損ねた場合:▲20点
・犬の散歩時に、犬がした糞をすぐに処理しなかった場合:▲20点
・ところかまわず痰を吐き、タバコの吸殻、ガム、飲物の空き瓶などを捨てた場合:▲20点
・水道代を期限内に納めなかった場合:▲10〜30点
・病院での医療費の支払いが遅れた場合:▲10〜30点
・届出をしていないデモや集会をした場合:▲50〜70点
・大型の宗教行事を届け出なく行った場合:▲20〜60点

一方、加点内容は以下のように、本人の信用如何にかかわらず加点されるものもあり、必ずしも基準が明確というわけではなさそうである。

・オリンピック、世界選手権、アジア大会など国際大会で上位8位以内であった選手とその監督:+60点
・年間の寄付額が10〜50万元:+30点
・献血1回:+10点
・ボランティア1時間あたり:+1点など

※記事を一部引用しました。全文はソースでご覧下さい。

NEWSポストセブン 2019年5月5日 7時0分
http://news.livedoor.com/article/detail/16413307/

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