京都大が、学生寮「吉田寮」(京都市左京区)の旧棟と食堂の明け渡しを求めて寮生を相手に京都地裁へ提訴したことに関して、食堂を利用する市民らが7日、訴訟への抗議声明を公表した。吉田寮自治会との京大執行部の話し合いを求め、書面を京大に提出したという。

 声明は、音楽の演奏などに食堂を使う市民らでつくる「吉田寮食堂・厨房(ちゅうぼう)使用者合同緊急会議」名で作成。「食堂は、さまざまな活動を行う場所として、学内外に開かれてきた」とし、「2015年に大規模補修が完了しており、安全性は確保されている」と主張。安全性を理由に食堂からの退去を求める京大の主張に対し、今年2月に提出した質問状への回答も改めて要求した。

 京大で会見した同会議の林保美さん(40)は「食堂を使ってきた私たちも当事者。寮生と京大の対話を切に願う」と話した。

2019年05月07日 20時19分配信
https://s.kyoto-np.jp/education/article/20190507000124